ギルウェル山の会

ボーイスカウト関係者による登山の同好グループの山行記録。

武川岳 (地区機関誌への寄稿より転載)

以下は、地区の機関誌に掲載した原稿から掲載いたします。そのため、通常の記事にたいして違和感が出ております。

 

もう少し前の話しですが、3月22日(土)に奥武蔵の武川岳(たけかわだけ、むかわだけとも)
という山へ行ってきました。位置的には秩父市の有名な武甲山から東南東約3kmほどの、標高1052mの低山です。
 3月22日6:00am、霞ヶ関駅北口ロータリーに集結したのは山すがたのオジさん4名。なにゆえボーイスカウトの機関誌にオジさんだけの記事が載るのであるか? そのへんは、のちほど…。
 定刻6:00に集結したオジさんたちは、1台の車に乗り込み、「勝手知ったる」といったハンドルさばきで小一時間ほどの後には名栗渓谷をすり抜けて、入間川の源流域「名郷」の駐車場に車を入れたのでした。
 簡単に身支度を整えて、歩き出し7:30。妻坂峠をめざす我々は、谷に沿った林道ぞいに山中入を進む。余談だが、山に入り込む谷には、それぞれ地域によって呼称に特徴がある。「~沢」は関東以北に比較的多い。関西圏以西では「~谷」というのが多いようだ。さらに地域によって独特の呼び名がある。この入間川上流部は「~入(いり)」と呼ばせる沢名が目立つ。小さな山稜ひとつ隔てた高麗川水系上流部では「~谷津(やつ)」という呼称が多い。また、それらとは別に「~窪(くぼ)」という沢名もポツポツ点在している。これは小さな尾根ひとつ隣の水系にまったく別の文化圏があるということであり、こういったところも山の楽しみであります。近郊の山里、侮るべからず。

 今年は100年に一回という記録的豪雪が、2週連続で来ちゃった恐るべき年でした。そんなわけで、なんと春の奥武蔵で、谷沿いのルートは本気のキックステップをしました。そして、あろうことか、残雪にルートを失ったのであります。

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大変良い経験をいたしました。2時間ほども登高に時間をかけ、本来出るはずの妻坂峠よりおよそ80mほども標高の高い西方の主稜線に出て、ホウホウの態で妻坂峠に到着したのが10:00頃。行動食などを摂り15分ほど休んで登高再開。陽当たりの良い尾根上でも結構な積雪で、かなりの雪上行動をしながら10:50武川岳(1052m)山頂に到着。

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周囲に残雪は目立つものの、陽当たりも良く、風も穏やか。コンロでお湯を湧かして、カップラーメンを作ったり、コーヒーを淹れたり…。小一時間ほどもシヤワセな山頂の時間を過ごし、お昼すこし前にオジさんたちは下山開始です。山頂からすこし東に行くとすぐに主稜線から南東方向に道が分かれますので、そちらに行きます。雪があるので、歩行は結構気を使います。このような年ならば、アイゼンを使用するべきでしょう。私は携行していなかったので、本気モードのキックステップで対応しました。軽登山靴だったのでまだ大丈夫でしたが、運動靴だったら手も足も出ない状態でした。
前武川岳での分岐は右です。
途中、天狗岩という石灰岩の稜線が出てきます。男坂、女坂というのに分かれていて、下って行くと右は岩稜沿いの男坂、左は樹林のなかの女坂に分かれます。男坂はたしかに岩がちなのですが、適度な緊張感がある程度なので、オススメです。女坂と再び合流してさらにどんどん降りて行くとフェンスが出てきます。ここも武甲山のように石灰岩を採掘しているところで、フェンスで立ち入りを制限しているのです。どんどん、どんどんこうやって山をコンクリに変えてしまうのは、いかがなものなのでしょうか?
 午後2時、梅の花がさく山里に戻ってきました。車にもどり、名栗湖畔の「さわらびの湯」にて汗を流したのでした。

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 さて、このオジさんたちなのですが、そもそもは一昨年の夏、秩父ミューズパークで行われた「埼玉キャンポリー2012」の場外プログラム委員会のメンバーが、◯◯◯地区の山好きのオジさんたちで構成されていて、すべてが終わった反省会で「このままムザムザ終わって良いのか !?」的な流れから、山の同好会を結ぶ運びとなったのです。
 その名も「ギルウェル山の会」 …恐れ多いです。 ですが、気にしないのです。そんなヒマは無いのです。うかうかしていると、人生はどんどん削れていってしまうのです。

 毎月最後の金曜日の夕刻17時、◯◯駅前の「◯◯◯」(某居酒屋)にて会合しております。Adult only! 志を同じくするモノは来れ!

 

※現状では、同地区への情報に限定したいので、このような表記をお許しください。

 

※2 2014年6月6日追記:結局、機関誌への掲載内容は、だいぶ変わりました。いづれにしても地区広報委員会の、当会への高い関心を示していただいたことを、大変ありがたく思います。